【記念講演】
10月16日(木)10:00~11:20 (80分)
文化ホール(長崎市民会館内B-1F)
児童生徒はお腹をすかしているか
-英語教育で主体的・対話的で深い学びをどう実現するか-

講演者
長崎大学理事・教育学研究科教授
中村 典生 氏
* 講演は日本語で実施します。
略歴
■ 筑波大学人文学類・同大学院教育研究科卒
■ 岐阜市立女子短期大学英語英文学科専任講師・准教授 / 北海道教育大学釧路校准教授・教授
■ 長崎大学教育学部教授、長崎大学副学長(入試・地域教育連携担当)を経て現職
■ 九州英語教育学会(KASELE)会長、小学校英語教育学会(JES)会長、全国英語教育学会(JASELE)副会長、小規模校英語教育研究会(SEESR)発起人代表
主要著書
『小・中学校で英語を教えるための必携テキスト』(2022年, 東京書籍)
『小学校英語教育へのAI導入は可能なのか』(2023年, 花書院)
『次世代の学校教育を考える 有識者24人の提言』(2024年, 総合初等教育研究所)
公開授業者・指導助言者
小学校
授業者 | 林 由布子 教諭 長崎大学教育学部附属小学校 5年1組26名 |
指導助言者 | 中村 典生 教授 長崎大学理事 |
中学校
授業者 | 畔勝 茜 教諭 時津町立時津中学校 1年5組33名 |
指導助言者 | 廣江 顕 教授 長崎大学言語教育研究センタ- |
高等学校
授業者 | 高濱 良有 教諭 長崎県立長崎東高等学校 2年7組40名 |
指導助言者 | 隈上 麻衣 助教 長崎大学生命医科学域 医学系 |
分科会発表者一覧
分科会A (2日目 9:20~10:30)
1A・高校・鹿児島
言語の働きを意識した「話すこと[やり取り]」の高校外国語科の指導
鹿児島県立大島高等学校 山元 絡 教諭 | 言語活動を充実させるため,目的や場面、状況を明確にしたTBLTを導入し,ボーナス・インフォメーション、エコーイング、フォローアップ・クエスチョンといったやり取りに必要な言語の働きに着目し,指導を行った。 |
2A・中学・長崎
目的・場面・状況等を意識した話すこと[やり取り]の言語活動の充実
長崎市立桜馬場中学校 櫻井 星斗 教諭 | 即興的に英語で伝え合う力を育むために、毎時間のSmall Talkで目的・場面・状況を設定し、継続的に言語活動を行った。その際、中間評価やフィードバックを行い、英語使用に対する自信、成就感につなげることを目指した。 |
3A・高校・福岡
みんな初めて英語ディベート実践
福岡県立春日高等学校 坂口 寛子 指導教諭 | 多くの教師、生徒が英語ディベートは未経験である。ディベートを楽しむためには、どのように教師と生徒が協働で学びを深めればよいか、教科書分析、高校生によるディベートの捉え方等の調査結果を踏まえ、細やかな足場掛けについて発表する。 |
4A・中学・大分
ハイブリッド学習時代における学習者支援のあり方
〜紙とデジタルの最適解を求めて〜
佐伯市立鶴谷中学校 上野 敬太 教諭 | ICTの普及により学習の個別化が進む一方で、端末活用の差やタブレット使用過多による集中力の低下などが課題となっている。本レポートでは、紙とデジタルを融合したハイブリッド学習時代における、学習者支援の最適解を探る。 |
5A・高校・長崎
観光と英語教育
長崎県立壱岐高等学校 浦吉 典子 教諭 | 前任校の小浜高校で行った観光と英語の授業につながりを持たせる実践を壱岐高校でも行った。実践と見つけた課題、模索した解決策を発表する。 |
6A・中学・福岡
即興的に英語でやりとりができる生徒を育てる
外国語科学習指導
大野城市立大野東中学校 池上 耕平 教諭 | やりとりを行うために、段階を踏ませることで生徒がやりとりを行いやすいようにした。また、ジグソー活動とリテリングを組み合わせることで、お互いの伝える内容を知らない状態にし、即興的に話せる状況を作り出すことができた。 |
7A・高校・大分
専門高校での教科における探究的な学びの実践
大分県立大分商業高等学校 東 修平 教諭 | 「うちの生徒には無理!」から「うちの生徒にもできる!」へ。授業のパラダイムシフトを目指した「外部連携」・「教科書の活用方法」・「個別最適な学び」をキーワードにした探究的な学びの実践を報告する。 |
8A・中学・沖縄
主体的・対話的で深い学びの実現に向けた中学校英語科における単元内自由進度学習の実践
浦添市立浦西中学校 當間 颯太 教諭 | 本実践記録は、「主体的・対話的で深い学び」を実現するための単元内自由進度学習の取り組みを記録している。生徒一人ひとりの学びの進度に合わせた環境を提供し、主体的な学習を促進。結果として、生徒の言語活動が充実し、特にスピーキングテストで県平均を超える成果を得た。しかし、単元ゴールの設定や学習時間の確保には課題があり、今後の改善点として検討している 。 |
9A・小学・長崎
ゴールの姿を明確にした外国語科の授業づくり
~単元計画の工夫と個に合わせた実践を通して~
佐世保市立山手小学校 鈴田 康平 教諭 佐世保市立日野小学校 田口 幹 教諭 | 具体的なゴールの姿をイメージさせ、導入を工夫することで、見通しをもった単元計画を設定した。また、付けたい力を明確にした上で個別最適な学びを保障し、主体的に学びを進める自由進度学習を行った。 |
分科会B (2日目 11:00~12:10)
1B・中学・宮崎
自ら英語でコミュニケーションを図ろうとする生徒の育成
~日々の言語活動の工夫を通して~
えびの市立上江中学校 濱島 巧成 教諭 | 主体的に英語でコミュニケーションを図ろうとする生徒を育成するために、日々の授業における表現活動を工夫することによって生徒にどのような変容が見られたか。 |
2B・高校・沖縄
「やりとり」を継続する力を育む英語指導の工夫
―生成AI(Microsoft Copilot・ChatGPT)を活用した段階的アウトプット活動を通して―
沖縄県立南部商業高等学校 川満 仁乃 教諭 | 生成AI(Microsoft Copilot・ChatGPT)を活用しながら学習活動を展開し、生徒たちが「書くこと」と「話すこと」の「やりとり」の力を伸ばすことを目指しました。生徒たちに主体的に話してやり取りを継続する力を育むことを目標とした研究の実践報告です。 本研究は、前任校の沖縄県立豊見城南高校にて実施したものです。 |
3B・中学・鹿児島
英語学習において高いエンゲージメントを発揮する生徒の育成
~自律性・有能感・関係性に着目したタスクデザインを通して~
鹿児島市立長田中学校 安田 洋幸 教諭 | エンゲージメントを発揮できる生徒の育成を目指し、自律性・有能性・関係性の心理的3欲求の充足に着目したタスクをデザインし、授業で実践する。その成果をエンゲージメントの4側面から評価し、発表する。 |
4B・高校・佐賀
ディベートの導入期における指導
~学習者の自律性の育成を目指して~
佐賀県立三養基高等学校 秋山 拓志 教諭 | ディベートが未経験の生徒に対して、段階的にディベートの指導を行っていく。PDCAサイクルを回す機会の提供や個別端末の活用などにより、英語の知識とスキルを高めていける生徒の自律性の伸長を目指す。 |
5B・中学校・熊本
主体的に英語で伝え合おうとする生徒の育成を目指して
~言語活動と振り返りの積み重ねを通して~
熊本市立出水南中学校 浜元 里菜子 教諭 | 生徒が相手意識や目的意識を持ち、自分の気持ちや考えを主体的に英語で伝え合える言語活動の充実と、生徒に自身の伸びを実感させ、必要な自己調整を促す中間指導を行うなど、振り返りの工夫について、これまでの研究してきた取組について発表する。 |
6B・高校・熊本
クロスカリキュラム実践
~他教科とのコラボレーション授業を通して多角的に学ぶ~
熊本県立八代清流高等学校 今村 智子 教諭 | 「多角的な視野」の育成を掲げたクロスカリキュラムの事例を発表。人吉高校でのプロジェクト形式の授業や、八代清流高校で実践した他教科とのコラボを紹介し、最後には参加者で授業のデザインを協議します。 |
7B・中学・佐賀
伝え合うことを意識した表現活動の研究
~プレゼンテーションとやり取りの実践を通して~
嬉野市立嬉野中学校 小野原 理子 教諭 | 「プレゼンテーション型」で発信する活動を取り入れることで、「発信者と受信者が学んだこと、体験や自分の考えを結び付けて互いに伝えあうことができる生徒」の育成を目指し研究を進めた。地区の英語科教員で実践例を共有し、研究を深める取り組みを行った。 |
8B・高校・宮崎
個人・集団の学力データから指導方針への洞察を引き出すための分析ツール開発
宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校 門田 直道 教諭 | 日本の英語教育研究における統計的手法の誤用や検出力不足への批判は20年以上続いている。効果検証ではなく「探索的データ分析」の促進を以てこの問題に対処すべく、生徒の学力をインタラクティブに可視化するツールを開発、公開した。その使い方と、分析例について発表する。 |
9B・小学・長崎
ともに学ぶ
~英語力と文化理解力の育成~
Teachers and Students as learners:
Fostering English competence and cultural understanding
私立九州文化学園小・中学校 永谷 美央子 教諭 寺﨑 唯 教諭 | 本校は小学校6年間を通して、系統的かつ十分な授業時数を確保している。「校内の英語環境」「ミニ留学」「学年の状況に応じた授業スタイル」などを取り入れた、多面的な英語学習に取り組んだ実践を発表する。 |